住宅パースと建築パース
Googleなどで「住宅パース」と検索すると、さまざまな種類のパースがヒットします。その数は数え切れないほど。
でもそれぞれちょっとずつテイストが違うことにお気づきでしょうか。
業界の方で見慣れている人にとっては、少しの表現の違いや作成手法の違いなどを見分けれると思いますが、一般の方からみたら、クールだな、かわいいな、シャープだな、といった雰囲気で感じ取るくらいでしょう。
目次
・そもそもパースって何?
・住宅パース・建築パースについて
・パースの種類について
そもそもパースって何?
パースとは、英語のパースペクティブ(Perspective)からきています。絵画や作図などで遠近感を持った表現方法のことで、平面的なものを立体的に見せるために用いられた技法(透視図法)です。
英語で「遠近法」「透視図法」などを総称してパースペクティブといい、日本では遠近法をパースというのがポピュラーです。
透視図法でよく使われるのは、一点透視図法と二点透視図法
▼一点透視図法(奥にある1点を利用して立体的に作図)
▼二点透視図法(左右の2点を使って立体的に作図)
技法の話はかなり長くなるのでここまでにしておきます。
住宅パース・建築パースについて住宅パースも建築パースも大枠では同じパースですが、建築パースはビルや公共建築物、工場、分譲住宅など都市計画のように大きな建物の完成予想図を指すことが多いです。(あくまでも主観です)
このような感じ↓↓
住宅パースはその名の通り、住宅の完成イメージ図です。
パースの種類について
さて、ここからは住宅パースの作図法についてお話ししていきたいと思います。
一言でパースといっても、表現方法はたくさんあります。例えば、CADソフトで作図するか、手描きするかの違い。
■CGパース
CGパースは、CADソフトを使って作図するので、実際の外壁材(サイディングや塗り壁、木板張りなど)で仕上げることができたり、室内はメーカーの設備機器を取り込むことができるので、実物により近いリアルなイメージを作成することができます。
■水彩イラストタッチに仕上げたCGパース
CADで作成したCGパースを、やわらかな雰囲気に見せるため、水彩イラストタッチで仕上げたパース。優しい雰囲気や可愛らしい雰囲気に仕上げることができます。
■手描きパース
こちらは手描きで作成した外観パースです。私は難しいパース技法は苦手なので(というかうまく描けないので)グリットパースで作図しています。グリットパースは描き慣れるとかなりサクサク進みます。
■スケッチパース
細かな技法などは気にせず、フリーハンドで作成したスケッチです。
打ち合わせなどでお客様のお話しを聞きながら、さらっと書けるとかなり喜ばれます。
特に、設計の方でなく營業の方がササッと書けると株価上昇は間違いなしです!
手描きパースは、線のニュアンス(フリーハンドでラフに仕上げるか定規でシャープに仕上げるか)によって仕上がりの印象を変えることができます。モダンテイストの家ならシャープな線で、輸入テイストでカワイイ雰囲気ならフリーハンドでラフに仕上げるなど、家のスタイルによって作図タッチを変えれば、建物をより魅力的に魅せることができます。
また、チラシに掲載するのか、お客様への提案図面として使うのか、用途によって適切な見せ方がありますので、建物のスタイルとどの媒体に使うのか、ターゲットはどんな方か・・様々な要素を検討して作図することをオススメしたいです。
手描きパース工房にご依頼の際には、「こんな雰囲気に仕上げたい」といったご要望をおっしゃっていただければ、それに沿った書き方で仕上げることができますので、お気軽にお申し付け下さい。
※※手描きパース工房では、CADによるCGパースの作成は現在行っておりません。